Voice from the dust bowl

Voice from the dust bowl

箱根

2:00就寝、6:40起床

1年ぶりに箱根に行く。
毎年行くようになって10年ほどたつが、
箱根は山なので、9月や5月に行っても雨に降られることが多く
梅雨時というのは気にならない。
実際去年の今頃行ったが雨続きにはならなかった。

もともと箱根では温泉に浸かってのんびりと、
日頃の疲れを癒そうというつもりが

暇つぶしに旧街道を歩いたのをきっかけに、山歩きにはまってしまった。
箱根湿生花園彫刻の森美術館など、
もっと平和なところに行けばいいのに

どこか物足りない。
それからは温泉湯煙旅行のはずが、
強化合宿のようになってしまった。


湯本から浅間山、飛龍の滝、畑宿を経て芦ノ湖まで歩いたり
その逆コースも歩いた。

湖尻と大涌谷を往復したこともある。
ほとんど道なき道を行くような感じで
途中、行方不明者の看板などもあり
最後の方で日が暮れそうになってあせった。





ガイドブックにハイキングコースなどと書いてあるが
ハイキングといえるようなのどかな道では決してない。
所要時間も実際はもっとかかる。
たまに何を間違ったかサンダルに短パンの女性や
革靴のおじいさんなどを見かけるが

油断すると本当にヤバイと思う。




一番すごかったのは、まだ駒ケ岳ケーブルカーが動いている頃、
雨の中駒ケ岳から箱根の最高峰、神山まで往復したときだ。
傾斜のきつい道なき道をすべりながらやっとの思いで
神山の頂上に着くと
狭いそこは雨に打たれたまま無言で祈りを捧げる人々で一杯だった。
私達は仕方なくそのすぐ横で、立ったままおにぎりをぱくつき
全く場違いだった。
一体あれは何だったのだろう!?
何かの特別な日だったのか。
宿に戻ったときは全身泥だらけで靴の中にも泥が入っていた。

また別の時は、まだ山の天候の変化に慣れない頃
小雨だからそのうち止むだろうと油断し、
引き返してくる人を横目に上り続けてしまった。
ところが木々の切れ目で開けたところを歩いていると
急に雷が鳴り出し、ピカッ、ドン、
とまるですぐそばに落雷しているようなどしゃぶり状態になってしまった。

たまたまそのとき金属の警棒が荷物に入っていて、
やばい、絶対私達に雷が落ちる、と確信した。
(警棒捨てればいいんだけど、せっかく買ったのに捨てられなかった。
命がけで警棒を守った!?ただのケチです)
転んだり滑ったりしながら必死の思いでふもとを目指した。
怖さのあまり足がすくみそうだったが、そうなったら
ころころ転がってでも下りようと思った。
上りではペースが速いだの休憩したいだの
文句をたれのろのろとしか進まなかった私が

それまで見たこともないくらい速く、
キャッと転んでもつまずいても即座に立ち上がり
先頭を切って歩くので滅茶苦茶可笑しかったと

後で同行者が笑っていた。
あの時は心底命の危険を感じた。

まあそんなわけで今年も雨さえ降らなければ
多分箱根の山のどっかを歩くことになるのだろう。
今年は一応毎週ジムで走っているので
例年より多少は持久力がついたのではないかと密かに期待している。

箱根ビジターセンター
ハイキングコースの詳しい地図やルートを見ることができる。